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Exhibition

Ex libris

​個展『Let's Get Lost』 作品の出典

スッタニパータ 経典

スッタニパータ(Sutta Nipāta)はパーリー語で描かれた原始仏教の教集。

「あらゆる生きものに対して暴力を加えることなく、あらゆる生き物のいずれをも悩ますことなく、また子を欲するなかれ、況や朋友をや。犀の角のようにただ独り歩め」
「林の中で、縛られていない鹿が食物を求めて欲するところに赴くように、聡明な人は独立自由をめざして、犀の角のようにただ独り歩め」

 「四方のどこにでも趣き、害心あることなく、何でも得たもので満足し,諸々の苦難に耐えて、恐れることなく、犀の角のように歩め」

 「音声に驚かない獅子のように、網にとらえれられない風のように、水に穢されない蓮のように、犀の角のようにただ独り歩め」

 「今の人々は自分の利益のために交わりを結び、また他人に奉仕する。今日、利益をめざさない友は、得難い。自分の利益のみを知る人間は、きたならしい。犀の角のようにただ独り歩め」
※犀の角の章から抜粋


昆虫記 ジャン・アンリ・ファーブル
昆虫記 Souvenirs entomologiques(仏)1879〜1907
フンコロガシ、
バッタ、コオロギ、カリバチ、ハンミョウなどの昆虫やクモ・サソリなどの生態を観察し書かれた。

 


 



万葉集 大伴家持
日本に現存する最古の和歌集。一人の編者によってまとめられたのではなく、巻によって編者が異なるが、家持の手によって二十巻に最終的にまとめられたとされている。

うづら鳴く

故りにし郷ゆ思へども

何そも妹に逢ふ縁も無き


今は鶉の鳴く里となってしまった旧都にいるあなたを恋しく思っているのに、
どうしてあなたに逢う術がないのでしょう。

 


 


 

少年の日の思い出 ヘルマン・ヘッセ
ヘルマン・ヘッセ1931年に発表した短編小説
私は客人に趣味である「蝶の収集」のことを話し、蝶のコレクションを見せた。

しかし彼は少し見ただけでやめてしまい、子供の頃していた「蝶の収集」とその思い出を汚しまったことを語り出す。
クジャクヤママユが鍵を握る印象的なモチーフとして登場する。



星の王子様 サン=テグジュペリ
フランス人の飛行士小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ小説
 

「さようなら。」と、王子さまがいうと・・・
「さようなら。」とキツネがいった。
「おいらのひみつだけど、すっごくかんたんなことなんだ。
心でなくちゃ、よくみえない。もののなかみは、目では見えないってこと。」

 


 



海底二万里 ジュール・ヴェルヌ
フランス人作家 ジュール・ヴェルヌ1870年に発表した冒険小説。
船舶が巨大な角のようなもので大穴をあけられるという海難事故が多発、その調査の依頼を受けたのがフランスの海洋生物学者アロナックス。助手のコンセイユと
打ちのネッド・ランドとともに「エイブラハム・リンカン号」で調査に向かうが、艦は謎の怪物の襲撃を受け遭難する。そこに現れたのがネモ船長の潜水艦ノーチラス号だった。
ノーチラス(
Nautilus)とはオウムガイのこと。

 


 



ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち リチャード・アダムス
1973年にカーネギー賞ガーディアン賞をダブル受賞したイギリスの児童文学。

生まれ育った場所に災害が迫っていることを予知した野うさぎが、理想郷を求め旅をし、次々と襲いかかる困難に勇敢に立ち向かう話。

 




ヴォイニッチ手稿 ウィルフリッド・ヴォイニッチ

1912年にイタリアのモンドラゴーネ寺院(Villa Mondragone) でヴォイニッチが発見し入手した、写本の古文書。 この本は未知の言語体系で執筆され、1915年に存在が公表されて以降、幾人もの高名な言語学者暗号学者解読に挑戦したが、未だ解明されていないという謎の本。奇妙な挿絵が多く記載されている。18ヶ国語を操るヴォイニッチ自身が時間をかけて写本を偽造したとする説もある。現在はイェール大学付属バイネキー稀書手稿ライブラリが所蔵。
 

 




絵のない絵本 ハンス・クリスチャン・アンデルセン
月が「わたし」に話しかけてくる33夜を、アンデルセンが、実際の旅の印象と空想をもとに書い短編集。
作品は「第二十七夜 ある中国の街の話」から。


・・・娘の前にはガラス鉢ばちが置いてあって、金魚が四ひきはいっていました。娘はうるしをぬった、色どり美しい箸はしで、水の中をそっとかきまわしていました。何か物思いにしずんでいましたので、ほんとうに、ほんとうにゆっくりとかきまわしていました。ああ、金魚はなんて豊かな金色の着物を着ているのだろう、そしてガラス鉢の中でなんてのどかに暮くらしながら、たくさんの餌えをもらっているのだろう、でも、もしも自由になれたら、そしたらどんなに幸福だろう、と、きっとこんなことを思っていたのでしょう。



異邦人 カミュ
看護婦が出て行くと、門衛は「あんたをひとりにしよう」といった。自分がどんなしぐさをしたか知らないが、彼は出て行かずに、私の後ろに立っていた。この私の背中の人影が私は気になった。部屋には午後の終わりの美しい光りがあふれていた。2匹のモンクマバチが、窓の焼絵ガラスにぶつかって、うなっていた。
※モンクマバチというのはどうやら誤訳らしく、近年はモンスズメバチだと言われている。

 

 




プラテーロとわたし ファン・ラモン ヒメネス
ヒメネスは1956年ノーベル文学賞を受賞したスペインの詩人。
ヒメネスが銀色の毛並みのロバと過ごした日々を綴った138編の散文詩。


・・・プラテーロは小さくて、むくむく毛が生え、ふんわりしている。見たところあまりやわらかいので、からだ全体が綿でできている、骨なんかない、とさえ言えそうだ。真黒な瞳のきらめきだけが、まるで二匹の黒水晶のかぶと虫みたいにこちこちしている。



オツベルと象 宮沢賢治
・・・その晩、象は象小屋で、七把わの藁をたべながら、空の五日の月を見て
「ああ、つかれたな、うれしいな、サンタマリア」と斯う言った。

 

 



 

吸血鬼ドラキュラ ブラム・ストーカー

ブラム・ストーカーによるゴシックホラー小説。物語は三人称で語られ、日記や手紙、電報、新聞記事、などの記述形式で構成されている。

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